拝啓、松本幸大様

暖冬とは言えども、吹く風が冷たい今日この頃、お変わりないでしょうか。

私は1年という月日の早さに驚いています。

予想だにしなかった休日出勤を終えた帰り道、小さなケーキに名前を入れてもらったあの日から1年が経っただなんて、信じられません。決して高価ではないどこにでもあるケーキだったけれど、冷蔵庫に入れる直前に落として潰れてしまったあの日の悲しさは昨日のことのように思い出されます。食べる直前にロウソクに灯す火がないと気づき、火起こしの技術を磨こうと決意したあの日から365日。今年はマッチを手に入れたので向かうところ敵なしです。

応援しているだけの赤の他人の私がこんなにも早く感じるのだから、幸大くんにとってはもっとあっという間の1年だったのでしょうね。

 

青山劇場のステージでたくさんの人にお祝いされて、極寒の中毎日あの坂を登って、あっという間に千秋楽で、びっくりサプライズのペンライトに涙して、泣いてないなんて強がって。余韻に浸っていたらあっという間に次の仕事の稽古が始まって、今年はシンガポール公演があるぞなんて発表されて、今度は歌舞伎の幕が開いて、新橋演舞場に毎日通って、公演をこなしながらもギターの練習をして、念願のメインのクリエのステージに立って。落ち着く間もなくNEWS東京ドームのために振り入れて、人生で2回目のラジオに出て、やっと一息ついたと思ったら今度はシンガポール公演に向けた稽古で、初めての海外での歌舞伎公演で、食事に気をつけながら毎日を過ごして、気が付いたらもう夏は終わっていて。雑誌の仕事をして、舞台の見学もして、秋が来て、池田くんが事務所を去ってしまって、一人になってしまって。気が付いたらもう嵐で、空気はもう冷たくて、いつの間にか冬で。また、年を越して、今日になる。

 

私がステージに立つ幸大くんを見ていない時も、幸大くんは仕事をしている。嫌なこと、嫌な人、どうしようもなく仕事に行きたくないとき、あるんだろうなあと想像してみる。アイドルって、尊いなあ。そう思わざるを得ないのです。

もちろん幸大くんが特別誰かより大変だとか言っているわけでもないし、私の仕事だってそれなりに大変だと思っているし、誰かと比べたらきりがないのだけれど、でもいつも笑顔でかっこいいところを見せてくれる幸大くんを、尊いなあと思うのです。

私は幸大くんに絶対的な信頼を寄せています。見にいけば必ず元気をくれるから。そりゃ自分の好きなアイドルなんだからそうだろうと言われればそれまでなんですけど、それでもやっぱり幸大くんは特別だと思うのです。言わせてください、今日くらい。

 

一度だけ、それほど強くて誇らしい幸大くんを信じられない時がありました。1人きりになってステージに登る幸大くんの未来を信じられなかった。でも、そんな自分が馬鹿だったなあと思えるくらいに幸大くんは強く強く前を見て生きていて、その背中に、何度も元気付けられた1年でした。

去年の幸大くんの誕生日、私はこんなことを言っていました。

私は幸大くんにどうなってほしいのかな。正直わからないです。わからないっていうか、言うのが怖い。誰でも大きな夢を見ることはできるけどさ、口に出すのって怖いじゃないですか。
だから、がんばって、としか言えないし、がんばるのが正解なのかもわからないままだけど、でもあの時思った「この人をセンターに立たせたい」っていう気持ちは、今でも色褪せていないです。
なんて馬鹿なんだろう…(ドン引き)
もちろんこの気持ち、今でもわからなくはないのだけれど。でももう今は怖くないです。
 
頑張って!頑張るのは、正解です!大正解!

大きな夢を見て、全部全部発信して、それをぜーんぶ、叶えていこうじゃないの。幸大くんなら、それができるって信じてるから、もう何も怖くないです。だから、頑張って!ていうか、頑張ろう!ピッチャーびびってる!ヘイヘイヘイ!

幸大くんは、すごく強い。私もそうなりたいと思う。

26歳の幸大くんは、私のヒーローでした。そして、27歳の幸大くんも、ずっとずっと私のヒーローでいてくれるって、信じています。

 

幸大くんにとって、幸福に満ちた1年となりますように。心から願っています。

 

敬具